古来よりハチミツはクスリとして使われてきました。約5千年の歴史があるアーユルヴェーダ(インドの伝統医学・「生命の知識」の意)には、ハチミツの効能や処方についての詳しい記載があります。
アーユルヴェーダにおいて、ハチミツは「消化管・血管やいろいろな管を浄化し、純粋性・健康をもたらすもの」「純粋な知性のエッセンス・生命エネルギーを高め、活力ある健全な状態を生み出すもの」とされ、4つに分類して処方されています。
Ⅰ ナヴィン・マドウ(新鮮なハチミツの意)
滋養的で成長を助け、緩い下剤として働きます。
僅かながらヴァータ、カパの失調を抑えます。
病中・病後など滋養を高めるのに効果があるとされています。
ご高齢の方や食欲不振の方々にお奨めです。
Ⅱ プラーナ・マドウ(古いハチミツの意)
渋みがあり溶解性で、脂肪および肥満を減少します。
「ナイフで削るように脂肪をそぎ落とす」と言われるハチミツです。
健康的にダイエットをしたい方々にお奨めです。
Ⅲ パクワ・マドウ(熟したハチミツの意)
トリドーシャのバランスを整えます。
働き盛りの方の健康維持、病ではないけれど調子が思わしくないと感じる方々にお奨めです。
Ⅳ アーマ・マドウ(淡い未熟のハチミツの意)
トリ・ドーシャのバランスを乱す働きがあります。
madhu(マドウ)はサンスクリット語でハチミツの意味です。
※Ⅳのアーマ・マドウの取り扱いはありません。
ラ・ターブルベールでは、上記のようなアーユルヴェーダの記述に基づき、ハチミツの採蜜方法を独自に研究し、分類ごとの採取を行っています。
一匹のミツバチが一生のうちに集められるハチミツはスプーン一杯。
自然からの恵みには、わたしたちの健康に欠かせない栄養がたくさんあります。また、古くからハチミツはクスリとして使われてきました。
ヤケド、皮膚のただれ、外傷、目の治療などの塗り薬として。
疲労回復、肝臓、心臓、血液、咳止め、下痢、便秘、虫下し・・・などには服用として。
さらに、精神の安定や不老長寿、精力剤、肌を健やかに保つことからクレオパトラ7世は化粧品として使った記録もあるようです。
これらは、エジプトやインドなど文明の発達した地域を中心にミツバチの生息する処では、同じような効能が示された文献が数多く残っています。
民間治療ともとらえられがちなハチミツの効能ですが、20世紀頃から次々に科学的根拠が解明されてきました。
イギリスには古くから「The history of honey is the history of mankind」: 「ハチミツの歴史は人類の歴史」ということわざがあります。
古くからその効能を知って使われてきたハチミツは、知れば知るほど驚きの恵みなのです。