アーユルヴェーダにおいて、この言葉はとても重要で基本となります。
宇宙は五大元素 「空」「風」「火」「水」「地」によって構成されると古代インドでは考えられてきました。
宇宙の中の地球、地球を構成する物質や植物・動物、そしてひとの身体もひとつの小宇宙であり、五大元素によって構成されると解釈されています。
アーユルヴェーダでは、3つの原理が身体の生理機能に働き、このバランスによって身体の状態を表しています。この3つの原理が「トリ・ドーシャ」です。
「トリ」とは【3】 ドーシャとは【生命エネルギー】の意味です。
ヴァータ | 【風】 【空】 | 流体のエネルギー |
ピッタ | 【火】 | 変換のエネルギー |
カ パ | 【土】 【水】 | 結合のエネルギー |
人は、それぞれ生まれ持った3つのドーシャのバランスがあります。
それぞれ等量の状態が理想系で、最もバランスが保たれている状態です。
また、ドーシャが大きく偏ることで病気を招くとされています。
ドーシャのバランスは四季によっても変化しますし、1日のうちでも小さな変化があります。
このドーシャの説明には、飯ごうで炊くご飯に例えられています。
火は「ピッタ」 ご飯の水は「カパ」 火を燃焼させるのに必要な空気や風が「ヴァータ」。
火を燃やす燃料が食べ物です。
美味しく炊けたご飯=健康 です。
美味しく炊くには、適度な火力と風・空気、それと飯盒の中のお米に対する適量の水が必要ですね。
それぞれのバランスが整うことで、健康が作られるということになります。
ドーシャに作用するのが食べ物で、それぞれ6つの味(ラサ)と6つの性質(グナ)があります。
それぞれの組み合わせによって、個々の体質に合わせたバランスを導き出します。
まず、6つの味「甘味、酸味、塩味、辛味、苦味、渋味」
それと、6つの性質「重性、軽性、油性、乾性、熱性、冷性」
食べものにはそれぞれこの6つの味と6つの性質が作用するのですが、ハチミツだけはこの法則に従わない特異作用(プラバーヴァ)があります。
通常、甘味はカパを増やす(太る)とされていますが、ハチミツだけはカパを減らす作用があるとされます。